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11/17/2010

Up-and-coming Boy

 ぼくは最近少々偉そうだと家族に言われるDenny。

 以前なら散歩の後、食事の後、ちょっとBettyと遊んだ後、数時間ぐっすり寝ていたけれど、今はどうも力が余って余ってすぐ動きたくなる。

大体寝ているときも
こんな感じで態度がでっかい。
でも一緒がいいんだ。どうしても。

 出会い以来圧倒的に優位を占めていたBettyも、この体格の差には引き気味だ。スピードと反射神経ははるかに上回るものの、ぼくの体高と重量にはかなわない。前足をかけて押さえつける技で、Bettyの動きを封じることができるようになっちゃったからね。

 だからこのところバトルも長続きしない。いいかげんにかわされて、ぼくは孤独だ。

 じゃあ、どうしているかって?
 ママとバトルをしてもそれほど面白くはないんだけれど、ボール遊びならあの人も結構うまいんだ。そこで仕事をしているママの足元にボールを次々に運んで、投げてもらうよう催促する。

集中しているとママは気がつかない。
だからボールがたまっていく。
そこで「わん」と声をかける。


床になげると下のお家にご迷惑なので
ソファの上かクッションの上。
果てしなく繰り返される。

 散歩の時も、このご近所なら余裕が出てきたよ。ママが強そうな兄貴たちには近づけないので、この世に敵対する犬はほとんどいない気がする。
 お姉さま方はママがあきれるほど寛容だ。ぼくを遠くから待ってくれていたり、一緒に歩いてくれる美女もいるよ。密かにぼくが飛びついたりしないようママが死に物狂いで押さえているので、ますます株が上がっているのかも。

 Bettyに言わせると、ママはぼくを勘違いさせたままにして、おぼっちゃま製造計画を進めている。黒ラブのワク王子様が目標なんだって。すくすく育って優雅な感じがいいんだって。無駄な喧嘩をしているところをみたことがないらしい。

 今はぼくは必要以上に女子に迫ったりする気はないんだけれど、お散歩中にどうも時々片足を上げたくなる。パパは妙に喜んだけれどね。
 ところが、残念な顔をしたママは少し予定を早めて、ぼくを動物病院に連れていって手術の相談をした。ずっとこどものままでよかったのにって悲しそうだ。

 はい、11月末に決定。みんなに触ってもらったけれど、やっぱり片方どこにあるか見つからないので、開腹手術とやらをするんだって。

 この病院は女子の避妊手術はバスタオルでパジャマを作ってくれるんだけれど、男子は構造上不可能なのでエリザベスカラーだって。なにそれ?ぼく王子様のつもりだったけれど、女王陛下になるの??

 事前の血液検査の結果を待つ間、ママはちょっと暗かった。何度も何度も血液検査をしたCookieのことを思い出していたんだ。毎回何かに祈りながらその結果を待ったんだよね。

 どこのお母さんも、家族のために一生懸命祈るんだろうね。ママもこれからもずっと。

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