あれからずいぶん時が過ぎた朝、掃除機をかけたはずのラグの上に、おもちゃのかけらが落ちていました。
Dennyの大好きだったおもちゃのシリーズです。朝日に光っていました。
胃拡張の発症からわずか12時間足らずで、Dennyは遠くに連れて行かれてしまいました。
わたしはこの恐ろしい病気についていささか知識があり、運良く夫も在宅中だったので、ごくごく初期に対応を始めました。しかも、時間外にも関わらず受け付けてくださった獣医さんが、一晩中治療をしてくださいました。
しかし、どうしても、Dennyを守りきることができませんでした。
米国在住の友人の情報のおかげで、早期発見できて胃捻転になるまで苦しませずにすんだことだけが救いです。朝の光の中、わたしのベッドで眠ったまま旅立っていきました。
世の中にはさまざまな理不尽ともいえる悲劇があることはよくわかっているつもりでしたが、これは・・・。
それでも、家族の物語は続けなくては。Bettyも、居候のEmilioも、今を生きているのですから。
最高に幸福だったこの1年たらずの日々をDennyに感謝します。また君がここに戻ってきたくなるような楽しい家族になれるよう、1日1日進んでいきます。
ありがとう、Denny。また会いましょう。約束しましょう。
追伸
このサイトを開くのがとてもとてもつらくて、あの日からそのままにしていました。
ごめんなさい。その間、ここからずっとわたしたち家族を見守って、一緒に笑ったり泣いたりしてくれた方々のことまで思い至りませんでした。ご心配おかけしました。
今、びっくりするようなアクセス数を見て、ありがたくも申し訳なくもあり、言葉になりません。
やはり、この幸せがつまった時間は、このままに。
わたしたちはこちらに来ています。いろいろな気持ちを、すべてを抱えて、また時間がゆっくりゆっくり流れ出したような気がしています。よろしければ時々いらしてください。