わたしは福を招こうと一生懸命な人間が不思議なBetty。千年以上もかけていろいろなことを思いつくよね。
今日は酉の市。一の酉だ。我が家はいつも波除神社で熊手と船の合体した置物を買う。目出鯛もいっしょだ。
玄関にどーんと置くと
ますます「めでたい」感じがする。
こちらはパパの会社の近くの築地にある神社で、お参りしているのは市場の関係の方が多いようだ。しかし業界は違っても、荒波にもまれる仕事の世界を乗り切っていくために信心するにはぴったりの神社だと、何年か前から毎年訪ねている。
パパは日曜日なのに仕事だったので、古いお飾りを持っていってお参りをして、新しい熊手船を我が家に持ち帰ってきた。
折りしも今日は、昨日無くなった英ゴルのハリィ大王の出棺の日だった。ハリィ大王14歳半。春に生まれて秋にお空に上ることになったんだね。
ご近所の仲間たちとマンションのエントランスの前で、車に乗せられるハリィ大王に最後のごあいさつをさせていただいた。相変わらずDennyは空気が読めない。びょんびょん跳ねて、しめやかにならない。わたしはそっとお顔の匂いを確かめた。
実は、Dennyのお父さん犬はハリィ大王と同じ犬舎なんだ。Dennyにとっては親戚の大叔父さんみたいな存在だね。少し前に16歳で亡くなったアミ皇太后も同じ出身。
Dennyを家族にする時、ママはパパやAoaoのおねだりについつい負けたわけではないと主張している。のんびりおっとり美人のとら母さんに、あのハリィ大王と同じ犬舎の血が入っている男の子なら、と決心したんだって。そのくらいご近所では有名な、立派な犬の王様なんだ。
お散歩デビュー前、ハリィ大王に
パピーシッターしてもらったDenny。
ハリィ大王、わたしはDennyをあなたの一族という名に恥じぬ立派な少年に育てます。筋肉と食欲だけ鍛えすぎかもしれませんが。
そして我が家のママも、Mrs.ハリィがあなたの症状や気持ちに合わせて次から次と工夫を重ね、最後の最後まで心地よく過ごせるよう努力したことを心に刻みます。いつの日か我が家もまた直面するはず。その時の心のお守りに。
すばらしい秋晴れの日、酉の市でみんなが開運招福を願って手締めをする今日、おめでたい掛け声と共にお空に上ってください。お空の仲間たちに一番大きな熊手を持っていってくださいね。でも、食べられないから注意して。
地上も天上も、福がいっぱいになりますように。
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