ママがゴルフの練習に行く時、ぼくはケージに入って寝て待つんだ。のんびりした音楽を聴きながら、ママが背中を扉にくっつけて、ぼくがそこに前足をつけて・・・、そうしているうちになぜか寝ちゃうんだ。
自分のスイングしているビデオは
見るに耐えないと嘆くママ
なぜかちっとも上達しないママのスイング。なぜなら全身力を入れすぎるから。特に右手の力が抜けない。しかも動きが早すぎる。これはすべてラブ飼い11年のせいだとママは言う。
Cookieは、ママがお散歩デビューの楽しさにはしゃいでいるうちに、まるで暴れ馬のようになっていったそうだ。
原因のひとつは、誰かにあいさつする度に、ダッシュして飛びつくことを許したから。ここは犬密度が高いから、子犬はみんなにちやほやされる。そして犬に引っ張られて、浮かれた人間も前に進むからいけない。「あら~、こんにちは~」って言いながら、恐ろしい暴れん坊を育成していったんだ。
もっとも、パパは引っ張られても平気。力も体重があるからね。今でも自分はみごとに犬を歩かせていると信じている。でもね、リードがいつも突っ張っていますよ。
まったく、格好悪い飼い主夫婦だね。
Cookieの並外れた足腰の強さと、テンションの高さもあって、ナイロンの可愛いリードでは手がやけどした。熱くならない革のリードは何度も切れて、浅草で縫い直してもらった。
どんなタイプの首輪もたいして変化なかった。動きが早すぎて、チョークを効かせるタイミングには決して間に合わない。舌が紫になっても前進したいときは前進する。その時人間の声は聞こえなかったらしい。
ある訓練士さんに法事の時に預けたら、「本当に奥さんがこの犬を散歩させているんですか?」って妙な感心をされた。
ママは手に食い込むから爪を伸ばせなくなり、結婚指輪は楕円形になった。足元はいつもがっしりしたスニーカー、お散歩バッグを持つと中身が吹っ飛ぶので、ウエストポーチかエプロン型お散歩バッグが定番。
いつも何か極端な動きに対応できるよう、全身身構えて散歩し続けた日々。実に愚かな飼い主の典型だった。でも、今はなつかしくさえ感じてるママ。
久しぶりにここで1曲。The Power of Love
頭のサイズは一緒ぐらい。
口はぼくの方がでかい。
Bettyの時は、この反省を踏まえて、いろいろ工夫してみた。まあ、体重が軽いこともあって、コントロールしやすいみたい。まずまずの歩き方かな。車に乗る前だけは、興奮しておかしくなっちゃうんだけれど。
ただし、売られたけんかはすべて買っちゃうところが、頼もしくも危なっかしいBetty。一緒に歩いている友達犬のけんかにも、積極的に加勢しちゃう。
気が弱くて逃げ腰だったCookieとは、また違う大変さがあるね。
さて、ぼくのお散歩がもうすぐ始まる。
リードをつけて家の中、エレベーターホールの周りを歩いてみる。ママの左横について歩いて、何歩かごとに座っておやつをもらうだけのこと。変な方向に勝手に行こうとしても、無理だと理解するためでもある。ここまでは楽勝。
散歩ってやつはうまい。
でも、この革のリードは高いってママが怒る。
ぼくがどんな男か、本当にわかるのはこれからだ。
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