ぼくは、ちょいワル坊やになったDenny。
ママのベットサイドにあった、編みぐるみの指人形「やぎくん」を拉致したとたん、捕まった。
中に綿を詰めて20年以上お座りさせている。
時々洗っちゃうところが、うちのママ。
この「やぎくん」は、ママが会社の広報部の下っ端の頃に頂いたもの。クリスマスパーティか何かの時、コピーライターさんが「彼女の作品なんだけど」と、わたしたち女性社員にひとつずつプレゼントしてくれたものだ。
時はバブル経済の最高潮。老いも若きもどこか浮かれていて、今から思うとへんてこなこともたくさんあったらしい。
でも大学時代は、3年の3月までしっかり遊んだし、勉強もそこそこした。均等法施行直後の入社で、試行錯誤ながらも大切に育ててもらえた。たぶんAoaoがこれから直面するものより、のんきで幸せな20代だったママ。
横向くと顔がたれちゃうんだけど、
それはともかくとして、
なにか文句ある?
バブルとなって消えてしまったものも多い時代だったけれど、たくさんの種がまかれて、いくつかは21世紀にみごとに開花した。この「やぎくん」はそんなクリエイター心を感じるから大切なんだって。この作者はどんな21世紀を迎えたのかな。
あの頃身に着けたものなどは、処分されたり、クローゼットの奥深くしまいこまれている。でも、この「やぎくん」は、結婚しても、引越しても、ずっと飾ってある。
ママ、あの坊主、どうも生意気ですよ。
ちょっとばかり、しめますか?
そんな「やぎくん」は、いつも子犬に狙われる。CookieもBettyもみんな狙っては、間一髪のところ未遂に終わった奇跡の「やぎくん」。
ぼくもやっぱりだめだった。
素直にごめんなさいって謝りなさい!
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