Pages

7/01/2010

Hand Puppet

 ぼくは、ちょいワル坊やになったDenny。
 ママのベットサイドにあった、編みぐるみの指人形「やぎくん」を拉致したとたん、捕まった。

中に綿を詰めて20年以上お座りさせている。
時々洗っちゃうところが、うちのママ。

 この「やぎくん」は、ママが会社の広報部の下っ端の頃に頂いたもの。クリスマスパーティか何かの時、コピーライターさんが「彼女の作品なんだけど」と、わたしたち女性社員にひとつずつプレゼントしてくれたものだ。

 時はバブル経済の最高潮。老いも若きもどこか浮かれていて、今から思うとへんてこなこともたくさんあったらしい。
 でも大学時代は、3年の3月までしっかり遊んだし、勉強もそこそこした。均等法施行直後の入社で、試行錯誤ながらも大切に育ててもらえた。たぶんAoaoがこれから直面するものより、のんきで幸せな20代だったママ。
  
横向くと顔がたれちゃうんだけど、
それはともかくとして、
なにか文句ある?

 バブルとなって消えてしまったものも多い時代だったけれど、たくさんの種がまかれて、いくつかは21世紀にみごとに開花した。この「やぎくん」はそんなクリエイター心を感じるから大切なんだって。この作者はどんな21世紀を迎えたのかな。

 あの頃身に着けたものなどは、処分されたり、クローゼットの奥深くしまいこまれている。でも、この「やぎくん」は、結婚しても、引越しても、ずっと飾ってある。

 
ママ、あの坊主、どうも生意気ですよ。
ちょっとばかり、しめますか?

 そんな「やぎくん」は、いつも子犬に狙われる。CookieもBettyもみんな狙っては、間一髪のところ未遂に終わった奇跡の「やぎくん」。
 ぼくもやっぱりだめだった。

 
素直にごめんなさいって謝りなさい!