ぼくは、パパとふたりでは歩きたくないDenny。
体もどんどん大きくなって、またしても爪がぐんぐん伸びてきた。飛びついてTシャツに引っかかると、爪にずっしり体重もかかって穴が開く。
そこで朝の9時過ぎに、パパがぼくをマンションの横のサロンへ連れて行くことになった。
元気よく出て行ったはずが、すぐパパからママに電話が。
「歩かない。エントランスの前でどっかり座り込んで、しわしわの顔で拒否している。」
そう、こんなに暑いのにどうして歩かなきゃいけないのか、ぼくは理解できない。パパとふたりだけで歩いたことなんかないし、いまさらおやつなんか出したって、ちっとものらないね。
結局Aoaoが出動して、問答無用の最強のリーダーとはどうあるべきか、パパにお手本を見せてくれた。はいはい、Aoaoに逆らうほど愚かじゃないですよ。歩きます。ついていきます。
パパが面目丸つぶれなのは言うまでもない。ごめんね、素直な今の気持ちなんだ。
爪切りだって平気なんだ、ぼく。
ちゃんと歩けば
爪なんか伸びないでしょ。
しかも整理整頓の嫌いな彼女の部屋は、妙にかわいいブラックホール。なんでもあるが、どこになにがあるかだれもわからない。受験前なのに悪い気がたまってしまいそう。
まずは古い家具を解体し、埋蔵されていたガラクタの山を押しのけて、IkEAのベッドをママとAoaoが組み立てることになった。気の短い母娘はパパを待っていられない。
実際は組み立てより、片づけがものすごい重労働。当然、些細なことでけんかが始まるうちの人間たち。昨日はBettyもぼくも2人の殺気に驚いて、静かに終了を待っていた。夜中まで険悪な作業は続いた。
説明は世界共通の図、図、図。
そして、ねじ、ねじ、ねじ。
そして、ねじ、ねじ、ねじ。
さすがに伸縮ベッドは疲れるよ。
人間たちは今日も一日よく働いた。しぶしぶ夏期講習の予習をするAoao以外、もう眠くて眠くてたまらないんだって。限界だね。
お疲れさま、さあ、ぼくたちと寝よう。明日も早いからね。
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